『水色』
うわぁ…キレイ……
これ、なんだろう。
「それは水、だよ。」
み、ず?
「そう。水。」
みず!このいろすき。キレイ!!
「そう?」
うん!このあいだ、おしえてもらった『あおいろ』みたいだけど、
それよりもキレイ!!キラキラしてる!
「じゃあ、少し持って帰ろうか。」
え?もっていけるの?
「そうだよ。」
でも…さわってもつめたいだけで、とれないよ。
「手じゃ駄目なんだ。…そうだね、この木の器を使おうか。
汲んでごらん。」
くむ?
「それで掬うんだよ。」
すくう…うん!!
パシャッ……
あれ?
「どうしたの?」
……これ、みずじゃない。
「どうして?それは水だよ?」
だって、『ちゃいろ』い。それにぼくがいる。
「そうだよ。それが、水なんだ。」
え?
「それは本来、色を持たない。実体もない。
前にあるものを映しとって、何かに触れてもらって、
初めて水でいられるんだ。」
「君がそれを青に似ていると思ったのは、それが空を映していたからだよ。」
???
「つまり、独りぼっちじゃ、其処にいられないんだ。」
………みずは、ぼくといっしょ?
「……………。」
……………
「……そうだね。君と一緒だ。
君と同じで、独りじゃ其処に在ることもできない。」
………………
「でもそれが無くちゃ、世界は廻らない。生きていけない。」
………
「君と、同じだよ。」
……うん。
「さあ、そろそろ帰ろう。早くしないと日が暮れてしまう。」
…うん!
………──────
その日、僕は初めて水の色を知ったんだ。
他の何かがいなくちゃ、イキてはいけないその色を。
自分に、酷く似ているその色を─────。
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紫苑様に300HITのキリリクに差し上げました。
お題は『水色』で、作者?は龍ちゃんことソリュートです(^ ^)。
(以下後書き/ソリュート)
作品の内容に関しましては〜…あんまりないや。(おい;
いやね?自分にも分からんのですよ。
イメージは拾われ子とその保護者、みたいな?
ほら、純粋な水ってどっちかってゆーと、透明ですよね?
だから、その拾われ子も自然の水と同じで透明って感じ
…なのか?(聞くな
まあそんな感じで。(よー分からんな。